地域活動拠点へ酒蔵改修 常陸太田市里美地区

茨城新聞
2015年10月1日

 常陸太田市里美地区で使われなくなった約半世紀前の酒蔵を活用した地域活性化プロジェクトが着々と進展している。地元住民らを中心に5月にプロジェクトチーム(PT)を立ち上げて以来、整備計画や下準備を進め、いよいよ本格的な改修作業に突入した。「地元の宝の復活を」「地域活性化への活動拠点に」-。住民らは荒れ果てた酒蔵に新たな命が吹き込まれ、再び輝きを取り戻す日を思い描く。
 活用する酒蔵は約50年前に廃業した同市折橋町の「金波寒月(きんぱかんげつ)」。人々が集う地域の活動拠点として利活用しようと、住民有志らがPTを結成。5月末の発足式で集まった有志らの意見を元に、将来構想案の詰めの作業を進めるとともに、山積みになっていた廃材の片付けや電気工事など下準備を行ってきた。
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 「生まれ育った街を元気にしたい」「地域のためになる活動ができれば」「面白い取り組み。一緒にやり遂げたい」-。9月27日はワークショップ形式で行われ、それぞれの思いを抱いたPTメンバーや地域住民ら約20人が参加。酒蔵の清掃・改修作業のほか、蔵内を彩る装飾品作りなどに取り組んだ。
 ほこりをかぶった道具、土まみれの器具、穴の開いた大釜、壊れたおけやたる、木片、鉄くず…。酒蔵の奥で眠っていた〝50年物〟の酒造り道具の数々。参加者たちは手分けして外に運び出したり片付けたり、水で洗浄するなど朝から夕方まで汗を流した。
 徐々にきれいになっていく酒蔵を前に、笑顔を浮かべる参加者たち。「これは花瓶になるかな」「この板は棚にピッタリ」などと活用法を思い描きながら作業を進める姿も目立った。
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 今後は畳を敷いた交流スペース、酒造り道具の展示場、イベントステージなどを整備していく予定。「交流」「展示」「体験」「発表」を柱に据えた地域のコミュニティー・ステーション(地域活動拠点)として活用を図る考えで、元市地域おこし協力隊員で合同会社「PotLuck Field里美」の長島由佳さんは、「里美地区だけでなく市内外の多くの人たちが楽しんで集える場所をみんなで創りたい」と意気込む。
 蔵内に置くテーブルやベンチ、看板作りも合わせて進め、12月のオープンを目指す。PTの菊池竹一座長は「完成が楽しみ。もっと多くの人に知ってもらい一緒に盛り上げていきたい」と期待を膨らませている。

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