道祖神祭 子宝・安産願い、さやり棒

茨城新聞
2017年2月9日

子授けや安産の守り神として知られる下妻市高道祖(たかさい)の高道祖神社。その境内は思ったよりもこぢんまりとしている。10日の道祖神祭を控えて、社殿の前に追儺式(ついなしき)の舞台が組み立てられていた。当日は露店が出て、多くの参拝客が県内外から訪れるという。豆まきは午後7時と同8時の2回行われるそうだ。

その道祖神祭で販売されるものに「さやり棒」という縁起物がある。漢字では「塞り棒」と書く。男性のシンボルと女性のシンボルをしんこ餅でかたどったものだ。氏子たちが祭りの2日前から作っているとの話を聞き、様子をのぞいてみることにした。

さやり棒を作っているのは、神社から歩いて5分ほどの距離にある高道祖市民センター。入り口の左手にある集会場では、男性約20人が一服しているところだった。氏子総代の佐藤茂さん(82)に話を聞く。佐藤さんは総代を約40年務めている。

「女性陣が粉をこねて蒸し、それを機械でついてしんこ餅にします。男性陣がほどよい長さにちぎって、さやり棒にしていきます」と手順を説明してくれる。去年までは手でちぎっていたが、今年からは餅出し機という機械を導入し、作業効率が良くなった。「餅が熱くて、ちぎるのが大変だったんです」と佐藤さん。

佐藤さんが総代を務めるようになってから、数々の変革を行った。それまで米でさやり棒を作っていたのだが、割れやすい上に硬くなるのも早かった。そこでしんこ餅に変えた。さらに、男性のシンボルに加え、食紅を入れて赤い餅にした丸い形の女性のシンボルも作った。対になったさやり棒は見た目もよく、安産祈願などの参拝客には好評のようだ。

さやり棒は1万円から500円まで、大きさによって値段が違う。佐藤さんによると、1人で10個20個と買っていく人もいる。「同僚に頼まれて会社を代表して買っていくようです」とのこと。道祖神祭は旧暦の1月14日と決まっていて、年によって日にちに幅がある。「日曜祝日に当たると会社が休みで大量買いするケースが減り、売れ残ることもあります。今年は平日なので、午後3時ごろには売れ切れてしまうでしょう」と佐藤さんは言う。

1万円のものは長さが30センチ、太さが8センチほどの大きさになる「あめを使っている所はあるでしょうが、餅は全国でもここだけ」。佐藤さんの顔が自慢げに輝いた。 

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