「立春朝搾り」新酒出荷 常総

茨城新聞
2017年2月5日

日本酒「一人娘」の銘柄で知られる常総市新石下の山中酒造店(山中直次郎社長)は立春の4日、搾りたての新酒を出荷する行事「立春朝搾り」を開いた。宮司からおはらいを受けた「縁起酒」で、山中社長は「今年一年の幸せを願いながら、新鮮な味わいを楽しんでほしい」と話している。

立春朝搾りは、立春の早朝に搾った日本酒を、その日のうちに飲んでもらおうと、都内の大手地酒問屋が1997年から始めた行事。山中酒造店は2回目から参加しており、今年は全国40の蔵で実施された。

同店では前日の3日午後6時ごろから搾りの作業をスタート。翌4日午前3時までに7140本の瓶詰めを終え、早朝から集まってもらった小売店など23の取引先の従業員にラベル貼りを手伝ってもらった。

梱包(こんぽう)した酒は商売繁盛と無病息災を祈る神事の後、小売店がそれぞれ持ち帰り、純米吟醸生原酒(720ミリリットル瓶、税込み1620円)として販売した。今年の出来について、現場責任者の山中直昭専務取締役は「やや甘めで、口当たりがいい感じに仕上がっている。女性でも飲みやすいと思う」と語った。

山中酒造店は1805(文化2)年の創業。昨年11月に開かれた全日本国際酒類振興会主催の秋季全国酒類コンクール・純米酒部門では見事1位に輝いた。 

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