湯浴びせ「お祝いだ」 川原湯温泉

上毛新聞
2017年1月23日

約400年前から川原湯温泉(長野原町)に伝わる奇祭「湯かけ祭り」が大寒の20日早朝、共同浴場「王湯」前で行われ、下帯姿の男たち約60人が無病息災を願い、豪快に湯を掛け合った=写真。
総大将を務めた豊田和男さん(46)=同町=が「今年も豊富な湯に感謝して掛け合おう」と声を上げて“合戦”を開始。紅白に分かれた男たちは「お祝いだ、お祝いだ」と叫びながら湯を浴びせ合った。合戦後、ニワトリが入ったくす玉を目がけて湯を掛け、中から飛び出したニワトリを湯の神に奉納した。
約150人が見物に訪れ、加藤武さん(72)=同=は「今年もにぎやかな光景を見ることができて良かった」と笑顔。樋田省三実行委員長(52)は「昨年より、観衆が多かった。来年は、今年以上に盛り上がる祭りを見せたい」と意気込んだ。
祭りは温泉が枯渇した際、ニワトリをささげて祈願したところ、再び湯が湧き出し、掛け合って喜んだのが起源とされる。八ツ場ダム建設に伴って王湯が代替地に移転し、3回目となる

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