おかえり「眠り猫」 日光東照宮、修理終え取り付け

下野新聞
2016年11月29日

 日光東照宮の国宝「眠り猫」が28日、約5カ月の修理を終え、日光市山内の東照宮東回廊に再び取り付けられた。鮮やかな色彩によみがえった至宝は同日から公開され、参拝客の目をくぎ付けにしている。

 眠り猫は6月に取り外され、代わりに複製品が取り付けられていた。専門技術者が約30工程におよぶ修理を行い、大正時代の模写などを元に彩色を施した。同様に修理に入っている「三猿」など猿の彫刻8面は、来春に戻る見込み。

 この日は午前7時半に取り付けられ、作業員がねじで固定した。修理を担当した「日光社寺文化財保存会」の彩色専門技術者沢田了司(さわだりょうじ)さん(67)は「先人の思いが詰まった日光の象徴。作業は緊張した」と振り返った。

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