太々神楽を奉納 筑西・小栗内外大神宮、五穀豊穣祈る

茨城新聞
2016年11月7日

筑西市小栗の小栗内外大神宮で6日、秋の祭礼が開かれ、県無形民俗文化財の太々神楽(だいだいかぐら)が奉納された。地元住民や親子連れが集まり、250年以上続く伝統の舞に見入った。

太々神楽は五穀豊穣(ほうじょう)を祈り、幸福を祈願する神楽。1751年に当時の宮司に伝授され、伊勢神楽師の指導を受けて、12の場面に36の神が登場する「十二神楽三十六座」として成立したとされる。「太々神楽保存会」(海老原孝司代表)が笛や太鼓、舞を伝承し、毎年4月と11月の祭礼で奉納している。

この日はさまざまな面を着けた神楽師が、神楽殿で悪鬼を弓矢で射て払う「弓立(ゆたち)神楽」、鬼女が荒々しく踊る「鬼祓(きふつ)神楽」、日本神話を再現した「喜徳神楽」などを披露。神楽の番外として奉納された「八岐大蛇(やまたのおろち)退治」では、勇壮な舞で神が大ヘビを退治する様子を表現した。

神楽殿の周りでは子どもたちが神楽師とやりとりしたり、福もちや菓子を集めたりして楽しんだ。孫と一緒に訪れた同市小栗、飯島まさいさん(63)は「長年変わらず娯楽性のある舞。地域交流の場でもある神楽をこれからも続けていってほしい」と話した。 

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