《上州真田》真田丸効果 逃すな 店頭にドラマの絵、チケットで値引き 沼田の中心商店街

上毛新聞
2016年8月12日

ㅤNHK大河ドラマ「真田丸」効果で急増する観光客を商店街や市内各地に呼び込もうと、沼田市中心街の商店街関係者が一丸となって各種イベントを展開する。第1弾としてドラマをモチーフにしたイラスト作品の店頭展示を始めた。真田丸展のチケットでサービスを提供するなど、好機を生かそうとあの手この手を考えている。

ㅤ3月20日に開幕した上州沼田真田丸展の入場者は7万人を突破し、来年3月末までの会期中に目標の15万人を達成しそうな勢いだ。だが、入場者の大半は会場のグリーンベル21と、沼田城跡の沼田公園、小松姫の墓がある正覚寺と、南北にほぼ一直線のルートを行き来し、会場から東に延びる商店街に足を運ぶ人は少ない。
ㅤこうした状況を打破しようと、西原新町、材木町、上之町、中之会、下之町の五つの商店街でつくる沼田商店街連合会は、市や商工会議所、上武大生らでプロジェクトチームを立ち上げ、商店街、さらには市内各地に足を運んでもらう企画を練った。
ㅤ3日に「#(ハッシュタグ)街かど丸絵展」と銘打ち、店舗入り口でイラストの掲示を始めた。全国のファンが公式ツイッターに投稿した、ドラマの内容や雰囲気を1話ごとに表現した作品を展示し、ドラマの進行に合わせて更新する。
ほかに検討しているのは真田丸展のチケットを使ったサービス。参加店でチケットを提示すると、値引きやサービスを受けられるようにする。商店街だけでなく、リンゴ園、旅館など市内事業者に参加してもらい、市を挙げての「おもてなし」の態勢を整える。
ㅤまた、観光客に沼田や真田の歴史を説明できるように、商店主向けの勉強会を9月に開始。真田丸展に展示されている真田十勇士の人形を商店街に並べたり、案内マップ作りも進める。一連の取り組みはSNSで全国に発信する。
ㅤ同連合会の鈴木務会長は「観光客の流れを変え、まちなかを回遊してもらおうと企画した。ドラマ終了後の誘客はもちろん、商店街、市全体の活性化につなげたい」と話している。

地図を開く 近くのニュース