城里・県埋蔵文化財センター 歴史や文化伝承

茨城新聞
2016年7月29日

文化財の保護や啓発を目的に整備された城里町北方の「県埋蔵文化財センター」(愛称・いせきぴあ茨城)の一般公開が始まった。廃校となった小学校跡を活用した施設で、遺跡の出土品整理や展示、体験コーナーなど茨城の歴史や文化を学び楽しめる。

同センターは、古墳や集落跡などの「遺跡」、土器や石器などの「遺物」といった貴重な埋蔵文化財を保存・活用し、将来に伝承していくことを狙いに設置。廃校になった町立北方小の校舎と体育館を同町から譲り受け、2階建て校舎をそのまま生かして整備した。

県内の遺跡から発掘された土器や埴輪(はにわ)などを公開する展示室のほか、貴重な写真や資料などの保管室や書庫、出土した遺物を整理する作業室などが設けられている。実際に文化財に触れられるほか、勾玉(まがたま)作りや古代衣装の試着などの体験コーナーも充実している。

同センター開設を祝う記念式典が26日、県や地元の関係者ら約60人が参加して行われた。橋本昌知事は「地元の熱意と協力を受けて開設できた。茨城の埋蔵文化財を集めた中核施設として、多くの人に愛されることを期待している」とあいさつ。同町の上遠野修町長が「県や町のイメージアップにつながるよう発展させていきたい」と述べた。

テープカットの後、橋本知事など式典参加者が展示室を見て回ったほか、地元の人たちが早速訪れ、興味深げに展示品を眺めていた。

開館時間は午前9時~午後5時。休館日は毎週土・日曜、祝日、年末年始。問い合わせは、同センター(電)029(289)3300

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