《路線バス 終点を行く(11)》榛名湖(高崎) にぎわい復活へ知恵

上毛新聞
2016年7月8日

ㅤ榛名湖へと上るいくつものカーブを抜けると、湖の雄大な風景が広がる。終点「榛名湖」のバスターミナルでは、ランドセルを背負った2人が元気よく降りてきた。高崎上室田小へ通う小林月女神さん(4年)と夢神君(2年)きょうだいだ。迎えに来た祖母、玲子さん(73)の元へ真っ先に走り寄った。「今日は体育があって楽しかったよ」。いつものように3人で帰路に就いた。
ㅤ地域の課題は少子高齢化と観光産業の後継者不足。榛名神社の近くにあった榛名第四小学校は2004年度で閉校に。2人は約13キロの道のりをおよそ40分かけ通学している。
ㅤ半世紀前、榛名湖畔ロープウエー前に創業した土産物店「つつじ」に嫁いだ玲子さん。「貸自転車も行列ができたり、平日でも全国から観光客が来て駐車場もいっぱいだった」。かつてのにぎわいを懐かしむ。50軒近くあった宿泊施設や喫茶店、土産店は約30にまで数を減らしている。
ㅤにぎわいを取り戻そうと、地元住民たちは知恵を絞る。「榛名湖イルミネーションフェスタ」や「榛名山ヒルクライム」など多彩なイベントで誘客を図る。
ㅤ市によると、榛名湖への観光客の入り込みは減少傾向にあったが、昨年度は増加に転じた。地域の人たちの新たな取り組みが効果を上げつつあるようだ。玲子さんは「多くの人がこの地を盛り上げようと頑張ってくれている。私もおもてなしの心を持って、まだまだ頑張らなくちゃ」。そう言って笑った。

【高崎駅―榛名湖線】群馬バスが1日に8~9便運行する。高崎経済大、市榛名支所、榛名神社など主要施設を経由。JR高崎駅西口から榛名湖までの所要時間は約1時間半で、料金は1310円。

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