《まち里歩き(MACHI SATO ARUKI)》スタート地点 藤岡総合運動公園(藤岡市三本木町) 歴史と景観の恵み 

上毛新聞
2016年6月16日

晴れ間がうれしい梅雨時。すっきりしない日が続くと、天候に恵まれたときはつい外へ出たくなる。藤岡市三本木町の藤岡総合運動公園を出発し、景色を楽しみながら周辺の魅力あふれるスポットを巡った。
同公園は、市街地から南西に5キロほど離れた場所に位置する。市民球場やサッカー場を兼ねた陸上競技場、弓道場のほか、芝生公園もあり、市民から親しまれている。アスレチック広場「おとぎの森」には遊具が設置され、親子連れらが楽しんでいた。
近くの小高い丘を目指して歩いていくと、豊かな水をたたえた三名湖があった。三名湖は1933年、延べ16万人の労力によってできた周囲約4キロの人造湖。ヘラブナ釣りのスポットとして有名で、貸ボートや桟橋からさおを垂らす釣り客でにぎわっている。
いったん運動公園に戻ってから、今度は南へ。世界文化遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」を構成する一つ「高山社跡」まで2キロの看板が目に留まり、そちらに向かって歩を進めた。
雑木林と竹林の中を通る石段が見えた。汗をかきながら石段を登ると楼門があり、その奥に高山薬師堂があった。薬師堂は江戸時代に建立されたと伝わる。本尊の鉄造薬師如来立像は鎌倉時代に作られたもので、県の重要文化財に指定されている。現在は藤岡市白石の藤岡歴史館に収蔵され、祭りの時には薬師堂に飾られるという。
しばらく道なりに歩いて行くと、道沿いに高山社情報館があった。今年4月にオープンしたばかりの建物内には、高山社の組織や藤岡地域の養蚕業についてのパネル、実際に使われていた養蚕道具などが展示されているほか、土産品を販売している。現在は実際に蚕を飼育しており、その様子を見ることができた。解説員を務める市教委文化財保護課嘱託職員の田中文さん(29)=写真=は「高山社の魅力を伝えていきたい。世界遺産を見に来た方にぜひ寄ってもらいたい」と話す。
高山社跡は、入り口付近の長屋門で改修工事をしているものの、蚕室など建物内を見学できる。高山社は、本県の養蚕文化の発展に貢献した高山長五郎の生家で、「清温育」と呼ばれる養蚕法の研究と社員への指導を行っていた場所だ。建物だけでなく、敷地全体が国指定史跡となっている。
高山社跡の先の坂道を上っていくと興禅院があり、ぐんま絹遺産にもなっている高山長五郎の墓がひっそりとあった。墓は敷地内の見晴らしの良い場所にあり、高山社跡や周辺の美しい景観が一望できた。

【寄り道したら】みかほ茶屋 香ばしい焼きまんじゅう
店主の二通光夫さん(69)は長年、建設業をしていたが、7年ほど前に焼きまんじゅう好きが高じて店を始めた。自ら建てた落ち着いた雰囲気の店内には、上州名物の焼きまんじゅう(160円)=写真=のみそダレが焦げる、何とも言えない香りが漂う。タレには天然の蜂蜜を使い、一本一本丁寧に焼いている。県外から訪れ、焼きまんじゅうを初めて食べた観光客にも評判だという。
二通さんこだわりの手打ちそば(600円)や、おっきりこみ(デザート付き900円)も人気だ。
二通さんは、「世界遺産登録前後は観光バスがひっきりなしに通っていたが、最近は落ち着いてきた。上州名物も楽しんでいってほしい」と話している。
月曜定休。午前10時~午後5時。問い合わせは同店(☎090・3146・2006)へ。

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