茨城県埋蔵文化財センター 歴史知る拠点、始動

茨城新聞
2016年6月9日

文化財の保護や啓発を目的に茨城県が整備を進めてきた城里町北方の「県埋蔵文化財センター」(愛称・いせきぴあ茨城)が業務をスタートさせた。廃校となった小学校跡を活用し、遺跡の出土品整理や展示、作業スペースとして生まれ変わった。7月26日の一般公開を前に、県教委、県教育財団、同町の3者が協定を結び、同センターを拠点に文化財保護の普及啓発に努めることを確認した。県教委は「県民が歴史を学び親しめる施設にしたい」としている。

県教委文化課によると、これまでは水戸市の旧国田小などで県教育財団を中心に文化財の復元、記録などの整理作業を行い、文化財の実物は県内の各市町村が保管してきた。そのため、見学や展示など発信機能が十分ではないとして、文化財の管理を含め「全ての機能を集約し、本県の歴史を広く発信する拠点施設」(同課)の整備が課題となっていた。

同センターは2011年3月末で廃校となった旧城里町立北方小の校舎と体育館を同町から譲り受けて整備した。校舎は鉄筋コンクリート2階建て延べ床面積約2019平方メートル、体育館は420平方メートル。

昨年度から改修を進め、文化財の復元作業、遺物や資料の保管・管理に加え、一般向けに公開する展示、見学スペースを確保した。職員らは公開に向け、文化財の搬入や陳列など準備作業を始めた。

同センターでは、遺跡から出土した土器や石器といった文化財の実物、調査報告書や図面、写真などの記録資料のほか、復元作業の様子も見学できる。親子向けの遺跡発掘体験や勾玉(まがたま)作りなど体験型コーナーの設置も検討中という。

県教委、県教育財団、城里町の3者は3日、文化財保護の普及啓発を目的とした協定を締結。県庁で開かれた調印式で、小野寺俊教育長は「文化財保護の拠点として多くの県民に親しんでもらえるよう努めたい」とあいさつ。城里町の上遠野修町長は「文化財を尊ぶ機運を醸成し、県の文化向上や町の活性化につなげたい」、同財団の野口通理事長は「連携を深め、本県の貴重な財産を学べる施設にしたい」と述べた。

今後は体験活動や見学、展示などを充実させるとともに、同センターを活用した各種イベントを展開していく考えだ。一般公開の開始は7月26日を予定している。  

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