偕楽園紅白に彩る 「水戸の梅まつり」きょう開幕 歴代大使勢ぞろい
早春の到来を告げる「第120回記念水戸の梅まつり」(20日~3月31日)が水戸市の偕楽園・常磐神社と弘道館をメーン会場に開かれる。
1842年に水戸藩9代藩主・徳川斉昭によって造られた偕楽園は「日本三名園」に選ばれ、県を代表する史跡の一つだ。眼下にはきらきらと輝く千波湖が広がり、園内には白梅や紅梅など約100種、計約3000本の梅の花が咲き誇る。
弘道館は水戸藩の藩士やその子弟が学んだ藩校で、歴史の風情が漂う。水戸の歴史を感じながら梅の香を満喫できる。今年は120回の節目を記念し、歴代の梅大使と梅むすめが当時の振り袖姿で集うなど、多彩なイベントが風情を盛り上げる。
梅まつりに訪れる観光客を笑顔で出迎える「水戸の梅大使」。1963年に誕生し、今年で54代目を数える。定員は10人で、秋に開かれる審査会で応募者の中から選ばれる。年明けから活動を開始し、水戸の観光PR役を1年間にわたって務める。「梅むすめ」の名称で始まったが、2001年の38代目から男性の応募が可能になり、「梅大使」に名称が変更となった。
今年は、梅まつり開催120回を記念し、「歴代梅むすめ・梅大使のつどい」が、3月13日に偕楽園見晴らし広場で開かれる。12年に梅大使50代目誕生を記念して開かれて以来、4年ぶりの開催となり、あでやかな歴梅大使たちの姿を見ることができる。
歴代の梅むすめと梅大使が、当時着ていた振り袖姿で会場を訪れる予定。歴代大使の代表者があいさつを述べるほか、記念撮影、バルーンリリースなどが行われる。
まつりの期間中、梅大使は赤を基調とし、梅の花や鶴が描かれた華やかな振り袖を着て観光客をもてなす。園内やJR常磐線偕楽園駅で出迎え、記念写真撮影にも応じる。
水戸観光協会によると、今年の梅の開花は順調で、偕楽園の開花率は16・5%(2月5日現在)。天候に恵まれたためか、昨年の開幕当初(2月20日)の開花率7%に比べて早めだという。また、昨年の観光客数は52万2800人で、前年の51万5700人から増加している。担当者は「より多くの人に歴史ある水戸の梅を楽しんでもらいたい」と話した。
期間中のイベントなどは次の通り。
■偕楽園行事
【2月20日】開幕記念品プレゼント(東門・午前9時~)
【20・21日=第1観梅デー】みとちゃんお誕生会(見晴広場・午前10時~)
【27日】観梅将棋まつり(見晴広場・午前10時~)▽世界オセロ大会プレイベント(同・午前10時~)
【28日=第2観梅デー】野点(のだて)茶会=石州流(見晴広場・午前10時~)▽水戸のひな流し=常陸和紙人形会(吐玉泉下・午前11時~)
【3月5日】高校生野点茶会=常磐大学高(見晴広場・午前10時~)▽五軒香梅ひな流し=ふぁいぶたうんコミュニティ(吐玉泉下・午前11時~)
【6日=第3観梅デー】第69回大撮影会と写真コンテスト=県カメラ商組合(見晴広場ほか・午前10時~)▽野点茶会=江戸千家(見晴広場・午前10時~)
【12日】夜・梅・祭2016(偕楽園内・午後6時~)
【13日=第4観梅デー】歴代梅むすめ・梅大使のつどい(見晴広場ほか・午前10時~)▽野点茶会=裏千家(見晴広場・午前10時~)
【19日】高校生野点茶会=大成女子高(見晴広場・午前10時~)
【20日=第5観梅デー】野点茶会=表千家(見晴広場・午前10時~)
【26日】高校生野点茶会=水城高(午前10時~)
【27日=第6観梅デー】観梅芸能まつり=県民謡民舞連絡協議会・水戸大工町三業組合演芸部(午前10時~)
■弘道館行事
【2月28日】田谷の棒術=杖友会(対試場・午前10時半~同11時半)
【3月4~21日】正門ライトアップ(午後6時~同8時)
【5日】武道演武=水戸東武館(対試場・午前10時~同11時半)▽夜・梅・祭2016(午後6時~同9時)
【6日=第3観梅デー】吟詠=県吟詠剣詩舞総連盟(対試場・午前10時半~同11時半)▽琵琶演奏=筑前琵琶水戸橘会(正庁・午前11時半~正午)
【11日】特別見学会「弘道館の被災と復旧のあゆみ」(午前10時半~同11時半、午後1時半~同3時)
【12日】弘道館公開講座=水戸史学研鑽会吉田塾(正庁・午後1時半~同3時)
■関連行事
【梅まつり期間中】水戸黄門様一行と記念撮影(偕楽園見晴広場・午前10時~午後4時)
【2月21日~3月20日】みとの梅香道(水戸駅北口ペデストリアンデッキ、水戸駅北口芝生広場)
【3月4~6日】第4回全国梅酒まつりin水戸(常磐神社境内・午前10時~)
【4日~21日】偕楽園光の散歩道・ライトアップ(日没~午後9時)
■漫遊バス運行表
◇助さん号(始発午前9時半、最終午後3時20分。約70分間隔、6便運行)偕楽園→徳川ミュージアム→県立歴史館→水戸芸術館→市立博物館→弘道館→京成百貨店→偕楽園
◇格さん号(始発午前10時、最終午後4時40分。約80分間隔、6便運行)偕楽園→徳川ミュージアム→市植物公園→県近代美術館→偕楽園
※3月5日~同21日の土・日曜日と祝日、無料
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