三波川茶 どうぞ摘んで 栽培の「きぬやの会」呼びかけ

上毛新聞
2022年5月16日

群馬県藤岡市の旧鬼石町地域の八塩館近くの畑で栽培されている「三波川茶」の新芽が出そろった=写真。管理している同地域で古民家の活用や保存に取り組むNPOきぬやの会(浅見和夫理事長)は「自由に茶摘みして」と呼びかけている。

三波川茶は江戸時代に普及し、旧鬼石町では近年まで家ごとに茶を栽培し、町内にあった製茶工場で自家用茶を作っていた。この茶で染めた「三波川茶染」の布製品は町の特産品だったが、30年ほど前に工場が閉鎖。茶栽培も廃れ、茶畑は荒れてしまった。

この歴史を知った同会が、ブランド茶を復活させようと、茶畑を所有者から借り受け栽培を行ってきた。同会は「会員で個人消費しているだけなので余ってしまう。自由に摘んで」と話している。