「一粒も残してはならん」 日光 生岡神社で子供強飯式

下野新聞
2015年11月26日

 小学生が山伏などに扮(ふん)して山盛り飯を食べるよう責め立てる「子供強飯式」が25日、日光市七里の生岡(いきおか)神社で行われた。 

 子供強飯式は無病息災や豊作を祈る伝統行事で同市の無形民俗文化財に指定されている。生岡神社はもともと生岡大日堂という寺で、江戸時代までは日光山輪王寺の僧侶が強飯式を行っていたが、明治期の神仏分離で神社となったのを機に地元が行事を引き継いだ。その後、戦争により地区内の成人男性が少なくなったことから子供が主役を務めるようになったという。

 拝殿に響くほら貝を合図に、山伏姿の大橋晴人(おおはしはると)君(11)=同市野口小6年=が登場。ひれ伏した強飯頂戴人(ちょうだいにん)を前に「料理をもてえ」と口上を述べると、山伏の従者である強力(ごうりき)役の佐々木佳悟(ささきけいご)君(12)=同=が荒々しく足を踏みならしながら現れ「一粒(いちりゅう)でも残してはならん」と責め立てた。

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