《食いこ》ゆるりの森(古河市) 自家製農産物使い旬の味

茨城新聞
2018年11月25日

れんがが敷かれた小道の奥、木立に溶け込むようにたたずむ古河市のレストラン「ゆるりの森」。小道の両側には野菜や花畑が広がる。低農薬や有機無農薬栽培の米、ソバ、野菜を栽培・直販する森ファームサービスが2013年、オープンした。

自家農場で栽培された食材を使った季節ごとの料理が楽しめる。大きな窓からのどかな田園風景が眺められ、時間を忘れてくつろげる。「効率重視の世の中だが、ゆっくり過ごしてほしい」と同社の森はる菜さん。店の周辺を散策し自然と親しむ人の姿も。埼玉県や都内など県外からも訪れる人気の店だ。

森さんによると、同社は1998年に法人化し農産物の直販を始めた。安心・安全という消費者のニーズに応え、低農薬や有機無農薬栽培に取り組む。主力はソバ、米、ジャガイモ。年2回収穫となる常陸秋そばは全国のそば店から注文が入る。

「皆さまの古里になりたい」が同社のコンセプト。農業は命を育む生命産業と位置付け、野菜の収穫や田植え体験、グリーンツーリズムなど、農業や食と触れ合える企画を実施する。

レストランでは、自家製農産物など安心安全にこだわった食材を使った料理が手間を掛けて作られる。10月末から香り高い新そばの提供が始まった。県特別栽培農産物認証を受けるソバは石臼で製粉する。「ひきたて、打ちたて、ゆでたて」が自慢。ご飯は国のJAS(日本農林規格)有機認証を取得するアイガモ農法の白米と自家製の雑穀米を提供する。

「畑のごはん」や「森のごはん」「お日さまの野菜せいろ」などのメニュー名に思わずほっこり。畑のごはんはせいろそばに野菜の天ぷら。森のごはんは平麺に手打ちしたそばに季節で変わるソースを絡めるパスタ風。11、12月は「きのことベーコンのトマトクリームソース」で、トマトと生クリームがよく合う。どちらも野菜たっぷりで、彩り豊かなサラダや小鉢、デザートなどが付いて盛りだくさん。お日さまの野菜せいろは、せいろそばと、野菜の天ぷらかサラダが選べる。

レストラン向かいの事務所内にある直売所「里山の森ぽっぽ」で農産物などを販売する。

■お出かけ情報
ゆるりの森
▼住所は古河市上片田1224の2
▼営業時間は午前11時~午後4時(ラストオーダー同3時)
▼定休は木曜・第1水曜
▼(電)080(4101)0707

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