お待たせ、水戸産ワイン 18年新酒解禁 自社栽培も試行
水戸市の中心市街地でワインを醸造するまちなかワイナリー「ドメーヌ水戸」が2018年産の新酒を解禁した。同市内のブドウを使った赤ワインと、山形県産デラウェアを使った白ワインを11月中旬から順次発売。今年からは試験的に醸造品種を増やしたり、自社管理農園でのブドウ栽培にも乗り出した。宮本紘太郎社長は「地元で新しくワインの歴史をつくっていきたい」と意気込んでいる。
ドメーヌ水戸は16年から拠点となる同市泉町の泉町会館で自社醸造を開始し、今年で3年目。赤ワインは同市の鯉淵学園農業栄養専門学校で収穫したブドウ品種アーリースチューベンを使用している。今年は猛暑が続いたが、ブドウの生育は良く、深みのある味わいに仕上がったという。赤は1200本程度、白は2400本程度の販売を見込む。いずれも1本750ミリリットル入りで2500円(税抜き)。京成百貨店(水戸市泉町)や東京・銀座の県アンテナショップ「IBARAKI sense(イバラキセンス)」などで取り扱う。
今年はこのほか、同市内で栽培したメルローやピノノワールなどの新たなブドウ品種の醸造を試験的に行っている。さらに、同市内の廃園となったナシ園を借り受けブドウの栽培を開始した。5品種を栽培し、20年の収穫を見込む。ブドウ栽培や醸造を試行錯誤し、同市の気候風土に適したワインを造りたい考えだ。
同社はブドウ収穫や醸造などに参加できる「ひとくちオーナー」制度などを導入。東京発のワインツアーなども開催している。宮本社長は「広く情報を発信し、多くの人が水戸に足を運んでくれれば」と話した。
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