茨城産原料で純米吟醸 結城酒蔵限定販売

茨城新聞
2018年2月14日

地酒を通じて地域を盛り上げようと、結城市結城の老舗酒蔵、結城酒造(浦里昌明社長)は、同市産の酒米で醸造した純米吟醸「ゆうき五百万石」を商品化し、限定千本を販売している。酒米のほか、茨城ゆかりの原料にこだわり、フレッシュで芳醇(ほうじゅん)な味わいの酒に仕上げた。

同市では2014年6月に、宴会などで地酒を使った乾杯を推進する乾杯条例を施行。地元商工業者らでつくる「結城の地酒で乾杯条例推進協議会」が地産地消の推進や地域活性化に向け、活動している。地元産の酒米「五百万石」による酒造りは同協議会の活動の一環でもあり、昨年の武勇に続き、第2弾となる。

同市小森の生産者、野村孟さんが栽培した「五百万石」で仕込んだ。加水調整していない搾りたての生原酒で、口当たりがやわらかく軽快で芳醇な味が特徴という。

結城酒造で県産の酒米による日本酒は初めて。酒米のほか、県工業技術センターが開発した酵母と、日立市内の工場で製造された種こうじを取り入れた。同酒造の製造責任者で杜氏(とうじ)、浦里美智子さん(40)は「初めて地元産の酒米を使わせてもらうこともあり、せっかくの機会なので“茨城ゆかり”にこだわった」と明かす。浦里さん自身、日本酒のおいしさに興味を持ったきっかけが生原酒だったと言い、「冬の時季にしか味わえない搾りたての原酒を味わってほしい。地域の人に飲んでもらえるきっかけとなるとうれしい」と話している。

ゆうき五百万石は1本720ミリリットル、1700円(税込み)。限定千本。結城酒造(電)0296(33)3344

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