《上毛かるた70年 ふるさとは今 番外編》群馬土産の新定番 菓子や文具 商品化続々
上毛かるた発行70年の節目となった2017年は、絵札や読み札のデザインを商品開発に生かす動きが目立った。同年11月に前橋市で初めて開催された「大人の上毛かるた県大会」の会場にもユニークなグッズを扱う企業が集合し、人気を集めた。上毛かるたは今、群馬土産の新たなトレンドとして、定着しつつある。
※カッコ内は本社、事務局の住所。
群馬土産のトレンドを集めたJR高崎駅東口の「群馬いろは」には、上毛かるたの関連商品を集めたコーナーがある。発行70周年を記念して17年秋に設置。かるたをあしらった菓子や文具など約10種類を取り扱っている。
コーナーは、駅の利用客が行き交う店頭の一角にある。絵札や読み札を描いたせんべいやクッキーのほか、クリアファイルやマグネット、キーホルダーが売れ筋だという。年末には「懐かしい」と買い求める帰省客でにぎわった。
群馬いろはマネージャーの小林快庸さん(45)は、「群馬の名所、名物が描かれた上毛かるたは、県外の人には珍しく話題性がある。帰省土産としても人気が高い」としている。
関連商品だけでなく、本家の上毛かるた(822円)も人気が高い。「大人の上毛かるた県大会」などのイベントや、70周年を機にメディア露出が増えたことなどが背景で、群馬いろはでは年末に一時、品薄状態となった。
発行元の群馬県によると、上毛かるたは従来、書店を中心に販売されてきた。最近では、群馬を象徴する土産として、道の駅など物産店が扱うケースが増えているという。札のデザインは郷土愛を育むとの目的に沿えば無料で使用できる。新規の利用申請も堅調で、新たなトレンド商品の誕生に期待が高まる。
◎一般社団法人 KING OF JMK(横浜市港南区)
好きな札を選んでプリントできるTシャツ(3240円~)を販売する。表は「KING OF JMK」のロゴ、裏に読み札と絵札が印刷される。色は白と黒。子ども用もある。希望者はホームページから注文する。
◎ユアサ(前橋市上青梨子町)
17年春、上毛かるたをプリントしたウエハースを開発した。「つ」と「え」の2種類があり、絵札と読み札の計4枚入りで400円。ミルクチョコレートの味わいとさくさくした食感で、子どもへの土産としても人気だ。
◎キリンビール群馬支社(高崎市栄町)
「キリン一番搾り生ビール『群馬の宝 上毛かるた』デザイン缶」を県内限定で販売している。札を変えてシリーズ化し、第3弾は「ち」の札をあしらった。3月に「む」を発売。県内のスーパーなどで購入できる。
◎モンシェリー(桐生市相生町)
上毛かるたの札をプリントした「上毛かるたクッキー」が実物そっくりだと話題。縦6.5センチ、横5センチ、1枚150円。絵札と読み札の全88枚をそろえ、88枚セットは9900円で販売。桐生市堤店でも扱う。火曜定休。
◎OGURI(高崎市岩押町)
デザイン会社が手掛けるキーホルダーは、絵札と読み札の2枚で1セット(864円)。自慢のかるたを全国にPRしようと、ネットショップ(http://arts-style.com)で販売している。
◎つるまい本舗高崎営業所(高崎市倉賀野町)
箱に絵札と読み札をあしらった「上毛かるた焼きショコラ」は12個入り594円~。箱から札を切りぬくと、実際に遊べる仕掛けになっている。「上毛かるたプリントクッキー」(12枚入り、540円)も人気という。
◎クライム(高崎市栄町)
木製の上毛かるた「カルカ」の絵札と読み札をセットにしたコンプリートボックスをイベント限定で販売している。カルカは縦8センチ、横6センチで、国産杉を使用。専用ボックス(縦19センチ、横15センチ)付き。価格は1万5000円。
◎JOMOKRT言問(桐生市広沢町)
県産の米を材料に焼き上げた「上毛かるたせんべい」は、絵札を題材にした線画イラストがおしゃれな雰囲気。3枚入り480円。しおり付き。デザインは9種類を用意。わびさびや(桐生市新宿)などで販売している。
◎田村製菓(安中市郷原)
磯部温泉の源泉を使った磯部せんべいの老舗。上毛かるた発行70年にちなんで、黒ごまクリームを挟んだ磯部せんべいを上毛かるたデザインのパッケージで包んだ。9枚入りで864円。直営店(無休)などで販売。
◎ナグモ(沼田市久屋原町)
上毛かるたのポストカード(108円)と温度計付きマグネット(378円)は全44札があり、好きな札を選ぶことができる。全札が印刷されたクリアファイルも好評で、年末には新たにノートとメモ帳を商品化した。
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