土偶再現、愛らしく 田野さん作品展、30日まで 茨城・筑西

茨城新聞
2026年8月20日

土偶再現作家の田野紀代子さん(76)=千葉県在住=の作品展「いばらきの土偶+α展」が、茨城県筑西市のザ・ヒロサワ・シティ内「廣澤美術館芸術の森分館」で開かれている。全国各地で発掘された土偶を見て回り、当時と同じ製法で制作する田野さんによる、愛らしく多彩な表情の作品が並ぶ。同展は30日まで。

椎塚遺跡(茨城県稲敷市)の山形土偶、谷山北遺跡(同県結城市)の遮光器土偶など、再現した19点を展示。田野さんは「茨城県には、霞ケ浦など恵まれた環境で作られた土偶が多い」と話す。

グラフィックデザイナーだった田野さんが土偶再現作家となったきっかけは、2008年に参加した縄文土器体験講座。土偶の神秘性に魅了され、「存在意義を解明したい」と再現に没頭した。

これまでに再現した作品は500点超。発掘現場や埋蔵文化センターに足を運び、出土報告書なども参考に、忠実に制作してきた。使う道具は全て手作りで、粘土も自ら掘って採ったもの。仕上げも焚き火で焼く徹底ぶりだ。

「(当時と)同じように作ることで、1%でも縄文人を理解できるのではないか」と思いを語り、「貴重な土偶の素晴らしさを知ってほしい」と来館を呼びかける。

展示は午前10時~午後5時。月曜休館。問い合わせは同館(電)0296(45)6228。