練り歩く幌獅子 石岡のおまつり開幕

茨城新聞
2017年9月17日

常陸国総社宮の例大祭「石岡のおまつり」が16日、市中心市街地で開幕し、勇壮な幌(ほろ)獅子と絢爛(けんらん)豪華な山車合わせて44基が繰り出し、大勢の見物客でにぎわった。18日まで3日間、総社宮や石岡駅前通りなどでさまざまな祭事や催しがあり、市内は祭り一色となる。

この日午後2時、総社宮本殿から御祭神の分霊が大御輿(みこし)に遷(うつ)され出発。ささらや露払いの幌獅子に先導され、供奉(ぐぶ)行列を組んで市街地を練り歩き、氏子区域のうち、15旧町内で今年の年番を務める青木町の仮殿まで渡御された。各町内の幌獅子が続き、2メートルの人形が乗る2、3層の山車も石岡囃子(ばやし)で盛り上げ、御神体の鎮座を祝った。

17日は、総社宮で奉納相撲や巫女(みこ)舞、神楽の奉納など行われ、午後3時から駅前通りで幌獅子の大行列、同6時45分から山車の大行列が始まる。最終日の18日、大御輿が本殿に戻り、来年の年番となる幸町に引き継がれる。

延享年間(1744~48)に豊作や無病息災を願う奉納相撲が始まりと伝わる石岡のおまつり。江戸時代後期に府中(市旧市街)の愛宕祭や天王祭をにぎわせた、ささらや大獅子などの風流物が、明治時代に総社宮の例大祭に移行した。裕福な商人らが贅(ぜい)を凝らした山車が加わるなど現在の形に発展。毎年、期間中40万人を超える人出がある。 

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