湯畑の巨大ツリー 冬の温泉街に人誘う輝き(群馬・草津町) 

上毛新聞
2025年12月10日

湯けむりが立ち上る草津温泉の湯畑。午後5時を過ぎたころ、あちこちから歓声が上がった。「うわー!」「きれい!」。高さ13メートルのツリーに明かりがともった。

きらきらと輝く明かり。流れ落ちる白い光はまるで雪のよう。ツリーの下に設けられた撮影スポットにはたちまち行列ができ、観光客らが思い思いにカメラを向ける。

2018年に冬の新たな誘客策として誕生、草津町商工会が運営し8年目を迎えた。今季は温かみのあるイエローゴールドを中心に3万球の電球で装飾。11月下旬の点灯式は草津中吹奏楽部の演奏が花を添えた。同商工会青年部は今年、ツリーに隣接した湯畑湯路広場の回廊と棚田に1万4000球のイルミネーションを設置し、にぎわいを増している。

町は近年、湯畑や西の河原公園のライトアップなど“映えスポット”づくりに力を入れている。入り込み客数は昨年度、初めて400万人を突破。10年前から約4割伸びた。

町観光課は「草津の魅力が交流サイト(SNS)で拡散された効果も大きい。若いお客さまが増えたという声も聞いている」と手応えを口にする。

ツリーの点灯は午後5~11時。来年2月23日まで湯の街を彩る。