愛好家の力作 能狂言面並ぶ 11月3日まで 茨城・ひたちなか

茨城新聞
2025年10月30日

アマチュア能面作家のグループ「ひたちなか市和顔(わげん)の会」の第5回能面展が、茨城県ひたちなか市和田町の市那珂湊支所で開かれている。日本古来の幽玄の美とされる能狂言面が来場者を楽しませている。同展は11月3日まで。

同会は2019年3月に発足。主に市内で能面打ちを愛好する60~80代の11人が月2回のペースで活動している。会場には天神・雷面、能面、郷土祭り面の三つの部門に計82点が並ぶ。

能面は般若(はんにゃ)や大黒、小面など50種類の面が飾られている。郷土祭り面は、おかめ、ひょっとこなど、ユーモラスな表情の作品もあり心を和ませる。同じ種類の面でも作る人によって色使いや目、鼻、口のラインが微妙に異なり、作家それぞれの特徴を楽しめる。

会場には能面で使用する木材や制作工程を分かりやすく紹介するコーナーもある。

同会代表の青木二郎さん(82)は「昨年からテーマの一つとして地元の那珂湊天満宮にちなんだ天神、雷の能面作りにも取り組んでいる。能面の魅力を多くの人に知ってほしい」と来場を呼びかけている。午前9時~午後5時。入場無料。