橋幸夫さん愛したメニュー 焼きサンドとクリームソーダ 日立・吉田正記念館で人気 茨城

9月4日に82歳で亡くなった歌手の橋幸夫さんが名誉館長を務めた茨城県日立市宮田町の吉田正音楽記念館で、橋さんがよく食べたという併設カフェのメニューが人気となっている。好んで頼んだのは焼きサンドとクリームソーダ。来店したファンからの注文も多いという。同館は「ぜひ吉田メロディーを聴きながら、食べてほしい」としている。
市によると、橋さんは毎年6月、門下生として師事した作曲家の吉田正さん=同市出身=の命日に市内で墓参した。その後、同館を訪れ、カフェを利用した。
入店すると、ピアノが据えられた側の窓際の席に座り、「焼きサンド」(720円)と「クリームソーダ」(410円)を必ず注文。追加で「コーヒーぜんざい」(460円)を注文することもあった。
夫婦で訪れることも多く、案内した市職員と吉田さんの思い出話をして、師匠への尊敬の念を語っていたという。偶然居合わせた来店客の席にも自らあいさつして回ったり、写真を一緒に撮ったりした。場が盛り上がり、「夢のような時間でした」と言って帰る客もいたという。
カフェスタッフの福島利奈さん(53)は「気さくで、いつも笑顔であいさつしてくれた。甘い物が好きで、新しいメニューが出ると頼んでいた。もう会えないのは寂しい」と残念がった。カフェでは橋さんゆかりのセットメニューの提供も検討する。