栃木県さくら市で体験型の絵本展 世代を超えて読み継がれる名作の世界を立体的に

さくら市ミュージアム-荒井寛方記念館(栃木県さくら市氏家)で19日、絵本を題材にした体験型の企画展「戦後80年特別展 ツナガル★えほん展」が始まった。世代を超えて読み継がれ、家族や仲間とのつながりをテーマにした絵本4点の世界を立体などで表現し、命や平和の大切さを伝える。
会場には物語の印象的な場面やキャラクターを再現した造形物が並ぶ。「からすのパンやさん」では、カラスの家族がパンをこねる様子や一家が作った約80種類のパンが登場。失敗ばかりのゾウのぐるんぱが幼稚園をつくる「ぐるんぱのようちえん」からは頭にクッキーや靴を乗せたぐるんぱが、キツネがオオカミと出会い本当の友達をつくる「ともだちや」からはキツネなどが来場者を出迎える。
戦後80年の特別企画として、詩人の故谷川俊太郎さん原作の絵本「ほしにむすばれて」を基にした映像作品を上映する。絵本が描く星を中心とする親子3代の物語と全国から公募した星にまつわる詩を連詩のように組み合わせ、谷川さんの朗読と歌手の手嶌葵さんによるナレーションで紹介する。
また「ともだちや」の貴重な原画やその他の作品の複製原画を展示。ロングセラーを始め、いま人気の絵本約800冊を靴を脱いで自由に読めるスペースも設ける。
プロデューサーで企画会社「YES AND」(福岡市)の高宮由美子代表取締役は「大人も子どもも楽しめる内容。作品に込められたメッセージを展示で表現し、平和を願い、命を大切にする心を育みたい」と話している。
8月24日まで。午前9時~午後5時(初日は午後1時~)。一般1300円、さくら市民と大学生以下650円。
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