栃木県に「あんころ餅」が飛ぶように売れる町 夏場の2日間だけ一斉に…どうして?

下野新聞
2025年6月12日

栃木県茂木町では夏場に2日間、町内の和菓子店で「あんころ餅」が一斉に売り出され、地域住民がその味を楽しむという珍しい風習がある。

10日には町内5店舗と道の駅もてぎであんころ餅が店頭に並び、多くの客が買い求めた。1個130円、1日だけで計約3000個が売れる。

茂木町は葉タバコ栽培で潤っていた昭和の時代に和菓子店が15店舗ほどあり、菓子作りが盛んな時期があった。あんころ餅は戦後間もなく、城山公園に祭られていた薬師如来の6月11日の縁日で周辺の和菓子店が名産品として広め、それが今に続いている。

さらに茂木町菓子組合も毎年7月の土用の入りの日に販売を開始。暑気払いや無病息災を願って食べる江戸時代の風習が浸透し、それが町の食文化として根付く。

茂木町茂木の「源太楼」では10日、石崎雅之代表取締役(64)らが数百個を製造した。土用のあんころ餅はこれから販売日が決まる。

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