自転車で涸沼観光周遊 5月1日から貸し出し 茨城町

涸沼周辺を自転車で散策してもらおうと、茨城県茨城町は5月1日、レンタサイクルの運用を始めた。涸沼自然公園(同町中石崎)で、電動アシスト付き自転車など計12台を用意。同公園を拠点に、周辺地域への観光周遊につなげたい考えで、町商工観光課は「涸沼の周りを自転車で走って、新たな魅力を発見してほしい」としている。
貸し出すのは、電動アシスト付き自転車2台、普通自転車10台(大人用8台、子ども用2台)の計12台。料金は電動アシスト付きが1日当たり1000円、このほかは同500円。いずれもヘルメットのレンタル料と保険料込み。
利用時間は午前9時~午後4時(返却は午後4時半)。貸し出し・返却場所は同公園管理事務所(同公園内は走行不可)。
涸沼周辺ではラムサール条約登録に伴う環境保全や野鳥観察などを行う「涸沼水鳥・湿地センター」が昨年11月に開所。同公園を中心に自然豊かな場所が多くあるほか、キャンプ場などの施設も充実しており、人気を集めている。
同課は「涸沼湖畔には自然に親しめる公園や絶景を楽しめるビュースポットが点在しており、サイクリングにぴったり」とし、自転車を通して観光客らの周遊につなげたい考えだ。
レンタサイクルの開始に合わせて、涸沼周辺の観光名所や飲食店などお薦めスポットを紹介したマップ付きチラシを作成した。自然やグルメなど「のんびり走りながらお気に入りの場所を見つけて」と同課。同公園を発着点として、同センターなどを巡る全長約22キロの周遊モデルコースも掲載した。チラシは町役場などの公共施設で入手できる。
いざというときに近隣の飲食店などで空気入れやトイレを利用できる「サイクルサポートスポット」も設置。同課は「自転車に乗って自然の風を受けながら、普段は気付かない美しい涸沼の景色を楽しんでほしい」と話している。
町は同公園を軸とする観光・交流拠点づくりを目指し、2021年に「涸沼自然公園魅力アップ計画」を策定した。遊歩道改修や巨大遊具の設置など順次、環境整備を進めている。レンタサイクルの運用は同計画の一環だ。
問い合わせは同課(電)029(240)7124または同公園管理事務所(電)029(293)7441。