北関東花回廊を登録へ 国のガーデンツーリズム 海浜公園や偕楽園 茨城

茨城新聞
2025年4月14日

国土交通省の「庭園間交流連携促進計画登録制度」(ガーデンツーリズム登録制度)で、国営ひたち海浜公園(茨城県ひたちなか市)や偕楽園(同県水戸市)など花の名所で構成する「季節の花でつながる北関東花回廊」が、26日に新規登録されることが決まった。施設の管理者などでつくる北関東フラワーパークライン協議会は、モデルルートの周知などで誘客を促進する。

同制度は地域の活性化と庭園文化の普及を狙いに、国交省が2019年度に創設。17計画が登録済みとなっている。庭園の連携で魅力的な体験や交流を創出する取り組みを募集し、有識者による審査会を経て登録した計画について、国内外へのPRなどを支援する。

いばらきフラワーパーク=昨年5月、石岡市下青柳

北関東花回廊の茨城県施設は、ネモフィラやコキアが人気の国営ひたち海浜公園、梅で知られる偕楽園・弘道館、多彩なバラが楽しめるいばらきフラワーパーク(同県石岡市)の各公園・庭園。このほか、大藤が特色のあしかがフラワーパーク(栃木県足利市)、つつじが岡公園(群馬県館林市)など、計3県14施設で構成する。

モデルルートは季節ごとに設定する。ゴールデンウイーク(GW)は、同海浜公園でネモフィラを観賞した後、ひたちなか市の那珂湊で海鮮を味わい、栃木、群馬と巡る北関東自動車道利用の1泊2日のコースなどを示している。

偕楽園=3月、水戸市常磐町

こうしたルートのアピールや周遊スタンプラリー、共通チケット販売や駅でのPRブース設置などを通して地域の食や観光、宿泊と連携することで、地域全体の活性化につなげる。同協議会が昨年10月末に計画を申請し、今年に入り審査が行われた。

管理者として同協議会に参加し、事務局も務める県都市整備課の担当者は「北関東は首都圏に近く日帰りの範囲。取り組みによって滞在時間が延び、地域の魅力を知るきっかけにしたい」と期待を寄せた。

茨城県関連では既に、県内の果物の旬と花の見頃とを組み合わせた「いばらきガーデン&オーチャードツーリズム~庭園と果樹園をめぐる旅~」が、19年10月に登録されている。