藤井川ダムカレー試作 堤体二つの特徴生かす

茨城新聞
2017年6月9日

ルーやご飯などで藤井川ダムの見た目や機能を表す「藤井川ダムカレー」の試作会が8日、同ダムに隣接する城里町下古内の町健康増進施設「ホロルの湯」で行われた。常磐大(水戸市)や水戸桜ノ牧高常北校(同町)の学生、生徒らが参加し、ダム愛好家の助言を受けながら創意工夫たっぷりのダムカレーを“建設”した。10月ごろまでに商品化し、同施設で販売する予定だ。

今回の事業は昨年度スタートした両教育機関と同町の連携プロジェクト。学生、生徒らが考えた町おこし企画の中から、本年度はダムカレーに重点を置いて実現を目指す。

砂金祐年同大准教授のゼミ生、同高2年生、同町地域おこし協力隊員合わせて約50人が6班に分かれ、試作に挑戦。藤井川ダムの見学、ダムやダムカレーの愛好家として知られる宮島咲氏のアドバイスを参考にした。宮島氏は「放流できる二つの堤体を備えるのは珍しい」など、試作の参考になる同ダムの特徴を伝えたほか、商売が成立するよう「利益を出すことまで考えて」と忠告した。

試作のダムカレーは二つの堤体をご飯で表す班が多く、湖水に見立てたルーが器に流し込まれた。ブロッコリーなど野菜で周囲の自然を表現したり、ご飯の堤からソーセージを引き抜くとルーを放流できる仕組みにしたり、班ごとに工夫が見られた。

同高2年、坪井凜さん(17)は「原価を気にしつつ、具材、彩りを充実させるのは難しかったが、イメージに近いカレーができた」と喜んだ。

今後は7月上旬、試作品を基に商品化するダムカレーを決定。クラウドファンディングで開発資金を調達し、10月ごろまでに販売を開始する。 

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