時代超え日本的表現 佐藤晃一さんのポスター対比

上毛新聞
2024年8月18日

企画展「日本美術×グラフィックデザイン 雨と鯉(こい)と富士山と」が9月16日まで、群馬県高崎市タワー美術館で開かれている。同市出身のグラフィックデザイナー、佐藤晃一さん(1944~2016年)が制作したポスターを、浮世絵や日本画、書と共に展示。日本美術との関係性を探ることをテーマに据え、約70点を出展している。

岩絵の具による柔らかな色調、墨の濃淡で描かれた静ひつな空間、きらびやかな装飾などを特徴とする日本美術。中でも3次元を2次元に落とし込む構成の巧みさは多くの芸術家に影響を与えた―と同館は説明する。

佐藤さんは日本的な感覚と未来的なイメージを融合させた作品が「グラフィックデザインにおける日本精神性」として高い評価を受けた。企画展は、日本美術とグラフィックデザインを見比べ、共通点や違いを探し、自由な感性で作品を楽しんでもらうのが狙い。

午前10時~午後6時(金曜のみ同8時)。月曜休館(祝日の場合は開館し翌日休み)。一般500円、大学高校生300円。問い合わせは同館(027・330・3773)へ。