花や風景「ちぎり絵展」 和紙で温かい表現 30日まで 茨城・結城の須藤さん

茨城新聞
2024年4月26日

茨城県結城市出身のちぎり絵作家、須藤幸子さん(76)の展覧会「須藤幸子 ちぎり絵展」が30日まで、同市結城の結城蔵美館で開かれている。さまざまな色の和紙を使い、四季折々の花や風景を繊細に表現した24点を紹介している。

絵の具を使わず、和紙を何枚も重ね合わせて生まれる温かみのある色合いが特徴となっている。和紙は手でちぎったり、かつて謄写版印刷で使われた「鉄筆」で割いたりし、のりで貼り合わせる。手でちぎるとけばが出て柔らかい印象になる一方、鉄筆では輪郭がくっきりするといい、目的に合わせて使い分けている。

須藤さんは約30年前からちぎり絵を始め、17年前に講師資格を取得した。作品では遠近感を大事にし、遠くを表現する時は、手でちぎったり、薄い色にしたりして、ぼやけた雰囲気を出しているという。今回の出品作「春がすみ」では、背景に広がる山の桜を和紙の柔らかな質感と淡い色合いで表現し、手前に咲くコブシを引き立てた。「コスモス」では、色の濃淡を変えながら花びらを1枚ずつ作り、手前の花ほど鮮やかになるようにして奥行き感を出した。

須藤さんは「和紙の繊細な色や細かい技術を見てほしい」と呼びかけた。木曜休館。午前9時~午後5時まで(30日は正午まで)。