夜明け前SL南へ 宇都宮から壬生に移設

下野新聞
2017年4月12日

 宇都宮市西川田4丁目のとちのきファミリーランド内にある蒸気機関車(SL)の“引っ越し”が11日未明、壬生町国谷のとちぎわんぱく公園に向け行われた。

 同日午前4時ごろ、夜が明けない暗闇の中、機関車と炭水車を切り離したSLはトレーラーにけん引され静かに出発。一般車が行き交う県道を南進し、約12キロの道のりを進んだ。

 一般車と同じようなスピードでコンビニや開店前の店を横切り、沿道では貴重な光景を撮影する人の姿も見られた。

 到着後、機関車と炭水車を展示台に設置し、連結した。立ち会った同町の小菅一弥(こすげかずや)町長は「高速道路からも見えるので、わんぱく公園だけでなく、みぶハイウェーパークなど周辺の顔として人気者になってほしい」と話した。

 SLは、同市西川田地区の総合スポーツゾーン整備事業に伴い、新スタジアムへのアプローチ建設のため移設。1938年に製造され、全長18・275メートル、重量72・1トンのC58型。41年から68年まで運行し、翌年に同所へ展示されると、ファミリーランドのシンボルとして親しまれてきた。

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