芸術で広域観光ルート ヒロサワと茨城4市町、協議会立ち上げ

茨城新聞
2024年2月9日

茨城県西・県央地域の4市町と、同県筑西市のテーマパーク「ザ・ヒロサワ・シティ」は、芸術文化を核に地域振興を図る「茨城アートライン協議会」を立ち上げた。各地の美術館や博物館で共同企画展を開いたり、周遊ツアーを企画したりする。茨城県内の東西を横断する広域観光ルートをつくるのが狙いで、代表幹事の橋本正裕境町長は「誘客を図るとともに地域の文化度を上げていく」と述べた。

4市町は笠間、筑西の2市と大洗、境の2町。協議会の事務局は境町に置き、年1回の定例会議で事業方針を決定する。協議会の代表幹事は各年度の持ち回りとする。

4市町内には美術館と博物館が公立、私立を含め計7施設ある。協議会は、各施設の展示物の貸与や共同企画展を通して、地域の文化振興に向けた「触れたり見たりする機会」(山口伸樹笠間市長)を創出。さらにインバウンド(訪日客)需要や交流人口の拡大へ周遊ツアーを企画する。今後、具体的な取り組みを検討する。

6日に筑西市内で記者会見が開かれ、4自治体の首長と、同テーマパークを運営する広沢グループの広沢清会長(85)、県の教育・観光両分野の代表者が出席した。

須藤茂筑西市長は「共に盛り上げていきたい」、国井豊大洗町長は「相乗効果につながる施策を展開したい」と意欲を示した。テーマパーク内の廣澤美術館で自身のコレクションを展示する広沢会長は「皆さんの力を借りて盛り上げたい」と述べた。