《食いこ》大ちゃんスイーツ(茨城・水戸市) 茨城の方言、ヒット商品に

茨城新聞
2024年2月11日

ガラス越しに柔らかな光が差し込む「大ちゃんスイーツ」(茨城県水戸市)。ショーケースにはイチゴのショートケーキや栗のモンブラン、ロールケーキ、タルト、マカロンなど、季節感たっぷりのスイーツが並ぶ。

茨城で育った野菜や果物、加工品を取り入れたお土産コーナーも充実する。ケーキ15種類、焼き菓子30種類、お土産6種類。その全てを手作りするのが、店を経営するホリイ社長兼パティシエの堀井大輔さん(47)だ。手間はかかるが、「100%自信の持てる商品だけを販売するのが、店や自分にとってのベスト」と話す。

大阪の専門学校で洋食を学び、フレンチレストランでデザートを担当したことが、この道に入るきっかけ。パティシエを目指したというよりも、人との出会いに導かれて今がある。「好きなことを仕事にできている。何よりの幸運だった」と振り返る。

県産ベニアズマを使った焼きスイートポテト「いやどうも」

卸だけのスイーツ工房を経て店を立ち上げ、2020年10月、現在地に移転オープンした。原点は「茨城の農業をお菓子で盛り上げたい」という思い。堀井さんは食材と手作りにこだわり、茨城らしい商品やお土産品の開発に知恵を絞ってきた。

看板商品といえる焼きスイートポテト「いやどうも」は、母の何げない一言がヒントになった。茨城の方言を商品名に取り入れ、「ネーミングに1年半かかった」と笑う。県産ベニアズマのペーストに、チョコレートを練り込んで焼き上げる。時間がたってもしっとりとした口当たりで、多いときには月に1万箱を売り上げる。

店内には開放的なフリースペースも用意

他にもお土産品では、香り高い「奥久慈卵のマドレーヌ」や、梅酒の熟成されたこくと蜂蜜の上品な甘さが特徴の「水戸梅マドレーヌ」なども人気。いずれも堀井さんが時間をかけて改良を重ね、丁寧に焼き上げている。

東日本大震災で店舗や機材、取引先を失い、そこからの再スタートだった。大きな目標を掲げるのではなく、地道にこつこつが信条だ。「信頼するスタッフと協力し合い、目の前のことに真面目に取り組むだけ」。堀井さんは、いつも真っさらな気持ちで工房に立っている。

■お出かけ情報
大ちゃんスイーツ
▽水戸市見川2の108の26 アーバンテラス一周館A-101
▽午前11時~午後6時
▽定休は木曜
▽(電)029(251)2705

大ちゃんスイーツ