《メードインぐんま》ＧＳパンセントラル工場（前橋市）　甘酒と県産小麦の　麹パン　無添加にこだわり

砂糖や添加物の代わりに、米麹（こうじ）で作る甘酒を使った、県産小麦のパン。「ドゥハート」のブランド名で学校給食用のパンを製造する協同組合群馬炊飯センターＧＳパンセントラル工場（前橋市下大屋町）が、こだわりぬいて新開発した。
工場で作るパンは「イーストフード」などの添加物を使うのが一般的。「添加物を入れずに、健康や環境に良いパンを作りたい」と、同工場営業部マネジャーの野上浩史さん（48）が３年ほど前に研究を始めた。同じ働きをする酵素が含まれ、砂糖の代わりにもなる甘酒に着目した。
県産小麦と、食物繊維の豊富な国産全粒粉で作る生地に、小麦粉の量に対して10％の甘酒を混ぜる。炊いた白米に麹を加え、一晩加温して作る手作りの甘酒だ。膨らませるのにイーストは使わず、小麦本来のおいしさを引き出せる白神こだま酵母を使っている。
食感は硬めで、かむほどに味が出る。トーストすると小麦や麹の素朴な香りが漂う。野上さんは「他のものに比べ手間はかかるが、地産地消や食材にこだわる人に食べてほしい」と話す。
昨夏ごろから受注販売している。食パン形、丸形（５個入り）の２種類で、各４００円（税別）。

【メモ】工場敷地内の直売所は午前10時～午後４時（土曜は同２時）。日曜休み。注文など、問い合わせは同工場（☎０２７・２６８・４８５１）へ。