「石岡タロー」劇場公開 10月20日から茨城県南3館

茨城新聞
2023年8月6日

昭和期の茨城県石岡市に実在した犬の物語を映画化した「石岡タロー」が10月20日から、同県内のシネマサンシャイン土浦(土浦市上高津)、イオンシネマ守谷(守谷市百合ケ丘3丁目)、CINEPLEXつくば(つくば市下原)の映画館3館で公開される。石坂アツシ監督が7月29日、石岡市大砂のふれあいの里石岡で行われた同映画のプレミアム試写会で発表した。

試写会の舞台あいさつで、石坂監督は「家族で見てもらいたかったので、大きいシネコンでの公開にこだわった」とし、「この3館から全国公開に広げていきたい」と意欲を示した。インドのインディペンデント映画祭で、同作品が最優秀外国語映画賞を受賞したことも報告した。

映画「石岡タロー」の物語は、石岡市立東小(同市旭台)に保護されていた犬「タロー」が約2キロ離れた石岡駅に毎日通い続けたという実話が基になっている。タローが駅に通う理由は、「誰かを待ち続けているに違いない」と思われていた。駅の待合室や駅前商店街で多くの人と顔なじみとなり、かわいがられたという。

映画の中のタローは、幼稚園に列車で通う女の子の飼い犬。ある日、トラブルから石岡駅で女の子と離れ離れとなり、小学校の用務員に保護される。

小学校の校長は山口良一さん、用務員は菊池均也さん、元飼い主の女の子は寺田藍月さん、成人した女の子は渡辺美奈代さんが、それぞれ演じている。市民らがエキストラを担当し、主役のタロー役は幼犬期がチャッピー、成犬期がダイ、老犬期がチャビという名の雑種犬3匹が務めた。