細部にこだわり陶びな 笠間、「桃宴」24日開幕
桃の節句にちなんだ陶芸作品を笠間市内の工房やギャラリーで展示・販売する「桃宴(とうえん)」が24日開幕する。作家たちは準備に大忙しで、同市下市毛の工房「製陶ふくだ」では3月5日までの会期に間に合わせようと、陶びなの制作を進めている。
桃宴は今年で17回目を迎える同市の風物詩で、市内の工房などで構成する実行委員会とTMOかさま(市商工会)が主催。笠間地区やその周辺の計19店で節句の作品を並べたり、関連行事を実施したりする。
製陶ふくだでは修業3年目の真壁悠久(はるか)さん(24)が陶びな作りに励む。茶わんを返した形の土台に、板状の粘土を畳んだ“衣”を取り付けて胴部を整え、男びなに持たせる笏(しゃく)など小物も丁寧に作る。
衣の成形は「粘土が硬すぎると折れ、軟らかすぎると形が崩れる」ため、水分量に注意を払う。難易度の高い作業だが、「衣の模様を考えるなど細部までこだわるのが楽しい。飾る人が幸せになるよう、思いを込めて作っている」と話す。
昨年初めて、陶びなに挑戦。購入された作品もあって「自信になった」といい、今年も成長の糧にする。
会期中は一部工房で陶びな制作ができるワークショップが行われるほか、女性作家による音楽ライブなどの催しも予定される。問い合わせは笠間観光協会(電)0296(72)9222。
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