坂東・松崎天神社 児童、気迫の奉納相撲
坂東市立内野山小学校(同市内野山)の全児童45人が25日、近くの松崎天神社境内で奉納相撲を行った。1977年から毎年10月25日に開かれ、今回で40回目という“伝統”の行事。父母や地域住民ら約100人が見守る中、児童は男女とも土俵で大人に劣らぬ押し技や投げ技を繰り出し、気迫の真剣勝負を見せた。年少の女子同士の対戦では観衆から「かわいい」と声が上がった。児童は対戦に先立ち、神社と奉納相撲の歴史についての研究発表も披露。地域の伝統文化の理解を深めた。
菅原道真を祭る同神社は千年以上の伝統を持つ。奉納相撲はかつて地域の若者たちに担われたが、第2次世界大戦の影響で一度途絶えた。しかし76年の社殿修復事業を契機に復活の機運が生まれ、同校の行事として再開された。現在では親子2代にわたり経験している家庭も多いという。
相撲は1・2年、3・4年、5・6年の部で男女別に分かれたトーナメント方式で行われた。児童たちは自らしこ名を付け、男女とも体操着の上にまわしを着用し対戦した。張替心雪(こゆき)さん(7)=2年=は「雪の花関」というしこ名で出場。「勝った時、すっきりしてうれしかった」と感想を話した。
自身も子ども時代に奉納相撲を経験し、長男と長女が優勝した瀬田利浩さん(45)は「懐かしい。雰囲気は昔と変わっていない。地元でこういうことができるのがうれしい」と目を細めた。田辺光博校長(52)は「この行事を通し児童は地域の良さに触れている。地域への愛着が育つのではないか」と話した。
優勝者は以下の通り(敬称略)。
◇1・2年の部
▽男子 瀬田翔一馬(2年)
▽女子 張替瑠心(2年)
◇3・4年の部
▽男子 増田勇翔(3年)
▽女子 瀬田苺椛(4年)
◇5・6年の部
▽男子 藤井宥太(5年)
▽女子 斉藤奈々美(5年)
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