日没後も拝観可、闇に浮かぶ大猷院 日光山輪王寺が試験実施
【日光】山内の世界遺産日光山輪王寺は25日から、徳川(とくがわ)3代将軍家光(いえみつ)を祭る国宝大猷院(たいゆういん)の拝観終了時間を午後6時(11月は5時)まで最大1時間繰り下げる。大猷院を日没後に公開するのは初めて。警備灯を生かして参道を照らし、闇夜に荘厳な建造物が浮かび上がる。11月15日まで試験的に行い、来春から本格実施する方針。
混雑期は、参拝客が周辺の渋滞に巻き込まれ拝観受付時間に間に合わないことがある。その救済策にするとともに、来年プレ実施を控えるJRグループの大型観光企画「栃木デスティネーションキャンペーン」の盛り上げに一役買う。
今年のゴールデンウイーク中に拝観終了時間を約50分繰り下げていたが、日没前だったため照明は使用しなかった。今回は日没後となるため、入り口の仁王門から社殿までの参道を既存の照明などで照らし参拝できるようにする。拝殿にも入ることができる。参拝客が少ない場合などは閉門を繰り上げることもある。
21日は照明の試験点灯が行われ、仁王門や夜叉(やしゃ)門に光が当たると陰影で重厚な姿が浮かび上がった。金箔(ぱく)で彩られ別名「金閣殿」ともいわれる社殿は、日中では目にできないきらびやかな姿を見せた。
期間中は、修理中の本堂「三仏堂」を覆う「素屋根」の最上階も夜間公開する。輪王寺は「昼間とは違った雰囲気を味わってほしい」としている。
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