中島知久平邸 贅を尽くした造り 太田
上毛新聞
2016年9月8日
《駆け続け1世紀 SUBARUの街から》
ㅤ利根川の堤防にほど近い太田市押切町にある中島知久平邸は今年、昭和初期の近代和風建築を代表する建造物として国指定重要文化財となった。
ㅤ富士重工業の前身、中島飛行機を創設した中島知久平(1884~1949年)が両親のために故郷に築いた。車寄せ部、客室部、居間部、食堂部の4棟を「ロ」の字に配している。迎賓館的な機能もあった。
ㅤ棟上げは1930(昭和5)年。市教委によると建設費は100万円で、同時期に建てられた大阪城天守閣の47万円、群馬県庁の71万円と比べても破格だった。贅(ぜい)を尽くした造りがうかがえる。
ㅤ現在、耐震補強の済んだ車寄せ部のみ公開しており、地域交流センターとしても利用されている。
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ㅤ県内一の製造品出荷額を誇る太田市。富士重工業の存在なしに「ものづくりのまち」は語れない。同社は来年4月、中島飛行機の創設100年に合わせて社名を「SUBARU(スバル)」に変更する。
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