うたごえ列車(わたらせ渓谷鉄道) 生演奏に合わせ響くハーモニー 

上毛新聞
2016年6月24日

ㅤ桐生市と栃木県日光市足尾町をつなぐわたらせ渓谷鉄道。地域住民の生活を支えるだけでなく、風光明媚(めいび)な山あいを走る観光列車としても人気だ。トロッコやイルミネーション号、料理列車などイベントも多彩。その一つである貸し切り列車で往復4時間の小旅行を楽しむ「わたらせ渓谷うたごえ列車の旅」に参加した。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤ桐生駅に10時15分に集合。「いつかコーラスグループで参加してみたいと思い、下見に来ました」とコーラス桐の実会長の林和子さん。参加者は1人で、夫婦で、友達でとさまざま。「うたごえ列車」のヘッドマークを付けた列車に乗り込む。用意された歌集には童謡や唱歌など、昭和を感じさせる懐かしい歌が137曲も掲載されていた。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤアコーディオンとギターによる「ハッピーカルテット」の伴奏に合わせ、山口百恵さんのヒット曲「いい日旅立ち」でスタート。歌唱指導担当の堀口安子さんの巧みな誘導で、曲は次から次へと流れていく。少しばかり音程が外れても気にしない。歌ったことのない曲でも、リズムに合わせていると、何となく歌えてしまう。慣れてくると声はさらに大きくなり、見事なハーモニーが響いてきた。生バンドはリクエスト曲にもすぐに応えてくれた。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤ車窓からは新緑と青々とした渡良瀬川の眺め。列車からでなければ望めない落差70メートルの地蔵滝、川原に点在する真っ白な御影石の巨石群も観賞できた。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤお昼は予約していた名物やまと豚弁当を堪能。神戸駅では売り子さんが地元特産の加工品を販売するなど旅情たっぷり。自然に癒やされ、楽しく歌って気持ちも晴れ晴れ。あっという間の4時間だった。次は何に参加しようか。わ鉄のイベント列車が見逃せない。

 

【メモ】次回のうたごえ列車は7月22日に運行。一般2600円、小学生2100円。飲食の持ち込み自由。駅弁(有料)の予約もできる。先着45人。開始日1週間前までに電話で申し込む。問い合わせはわたらせ渓谷鉄道(電話0277・73・2110)へ。

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