復元完了のSL「大樹」で再出発 東武鉄道 日光で式典
下野新聞
2022年7月19日
東武鉄道は18日、復元作業が完了した蒸気機関車(SL)「C11形123号機」をSL「大樹(たいじゅ)」、SL「大樹ふたら」として運行を始めた。日光市今市の下今市駅で出発式が行われ、華々しくデビューした。
123号機は日本車両製造が1947年に製造。滋賀県や北海道で活躍した後、75年に廃車となった。静態保存していた日本鉄道保存協会から譲り受けた東武鉄道が、2019年から復元作業を進めていた。国内唯一の同一形式の車両によるSL3両体制となり、今回の運行開始でより安定した運行が可能となる。
出発式には、同社の鈴木孝郎(すずきたかお)鉄道事業本部長や粉川昭一(こなかわしょういち)日光市長らが出席。多くの鉄道ファンなどが集まる中、転車台広場でテープカットが行われた。粉川市長は「3両のSLを活用した新たな事業が、市の資源として地域とともに発展することを願う」とあいさつした。
その後、ホームへ移動し鬼怒川温泉駅へ向かう123号機を見送った。