伊勢崎産の魅力伝え10年 銘仙のショー手応え残し幕 21日、50人余り出演し最終公演
群馬県の伊勢崎銘仙の魅力と可能性を発信し、2012年の開始から斬新な演出で話題を集めてきた「銘仙ファッションショー」が21日、伊勢崎市文化会館で最終回を迎える。コロナ禍の影響で開催は3年ぶり。企画してきた「いせさき銘仙の会」代表の杉原みち子さん(74)は「銘仙の魅力がなければここまでできなかった。来た人が忘れられない時間にしたい」と来場を呼びかけている。
ショーは12年に市観光協会(当時)が定めた「いせさき銘仙の日」を記念して始まった。「メイセン・レボリューション」のイベント名を掲げ、行政や企業などと連携。ショーに加えて企業ブースの設置など、さまざまな企画を行ってきた。
ショーでは銘仙の新たな可能性に光を当て、和装離れが顕著な若者らにアピールしてきた。女性たちは着物をミニスカート風に着こなし、男性はスニーカーと合わせてカジュアルさを出すなど、現代的なアレンジで注目を集めた。
立ち上げから10年以上がたち、スタッフも年を重ねたため、今回を最後と決めた。プロデュースを手がける高木照子さん(74)は「やり切ったという気持ちが一番。若い人にもこうすれば着てもらえるという提案ができた」と振り返る。
最終回は会場をこれまでの伊勢崎北小体育館から市文化会館大ホールに移す。男女50人余りが出演予定。舞台上部から複数の反物をつるすなど新たな演出も計画している。中心メンバーで伊勢崎銘仙プランナーの金井珠代さん(66)は「集大成として満足してもらえるようなパフォーマンスを見せたい」と力を込める。
アンティーク銘仙市や高校生パフォーマンス、市内協力企業の製品が当たる抽選会なども行う。抽選券はいせさき明治館と市役所で販売している。
杉原さんは「ファッションショーとしては最後だが、いせさき銘仙の日は続く。今後も形を変えて着物を着てもらう場をつくりたい」と話している。
ファッションショーは午後2時35分開場、同3時開演。入場無料。当日に入場券を配布する。問い合わせは市文化観光課(☎0270-24-5111)へ。