ご神木の玉垣設置 ひたちなか・ほしいも神社 鳥居も追加、披露会

茨城新聞
2020年9月10日

茨城県が生産量日本一を誇る干し芋の一大産地、ひたちなか市に昨年11月に建立された「ほしいも神社」(同市阿字ケ浦町)に黄金色の鳥居10基やご神木の玉垣、卵形のオブジェなどが新たに加わり、サツマイモ農家や干し芋生産者など関係者を集めた披露会と祈祷(きとう)が行われた。

入り口からずらりと並ぶ黄金色の鳥居は全部で36基となった。また、同神社の建立と同時期に発見されたという一対のタブノキ、陰陽(男女)のご神木に幅約4メートル、奥行き約2メートルの木製の玉垣を施し、誰もが気軽に参拝できるようにとご神木の鳥居(1基)と御影石を使った高さ30センチ、幅25センチの卵形で金・銀色に着色したオブジェなどを新たに設置した。ご神木は縁結び、安産、子孫繁栄などに御利益があるという。

ほしいも神社は、堀出神社の末社。堀出神社は干し芋と縁が深く、同市阿字ケ浦地区では明治時代に、小池吉兵衛が干し芋を広めた先駆者として、神社敷地に銅像も祭られている。また、水戸藩2代藩主・徳川光圀が同神社で古墳を掘った際にご神体となる鏡が出土したことから「掘って出た神社」として名付けられたとされる。小池吉兵衛も含めて干し芋を広めた生産者ら計5人を「ほしいもの神様」に祭り立て碑も建てられている。御利益は「干し芋」に掛けて、「欲しい物は全て手に入る」という。

宮本正詞宮司(68)は「全ての人のための神社。みんなが幸せになるよう願いが込められている。県内外からの参拝者も多く訪れている。地域振興と観光スポットにしたい」と期待を寄せる。

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