日の出の雲海、光の塊 茂木・鎌倉山

下野新聞
2018年11月16日

 県内各地で今秋一番の冷え込みとなった15日早朝、茂木町九石(さざらし)の鎌倉山(216メートル)周辺で那珂川の川霧がつくりだす壮麗な雲海が見られた。

 日の出直後の午前6時半。茨城県境の山上に太陽が昇ると、谷と周辺一帯の田園や山林を埋めた灰色の雲海は陽光を浴び徐々に光の塊となり、刻々と姿を変えながらゆっくり谷を下った。眼下の橋も霧に包まれ、那珂川の瀬音だけが響く。

 気温が上がり霧が薄くなるまで、“雲上界”の絶景をカメラに収めようと、多くの写真愛好家が黙々とシャッターを切っていた。

 国内外の風景写真を撮り歩いているという茨城県常陸太田市下大門町、平沢徳孝(ひらさわとくゆき)さん(70)は「少し空に雲が欲しいが、今日の条件はいい。日の出と雲海は魅力的」と話した。