大谷建築 ツアーで紹介 石蔵やホテル跡…未知の魅力を- 宇大院生が企画・案内
【宇都宮】蔵やホテル跡など通常は立ち入れない大谷石建築を案内する「大谷建築ツアー」が17日、大谷町で始まり、宇都宮大学院建築環境研究室の学生が参加者を案内した。同研究室1年若林秀明(わかばやしひであき)さん(23)は「緊張したが、遠方から参加してくれた人にも大谷石の魅力を伝えられたと思う」と手応えをつかんだ様子。24、30日のツアーでも、一般的に知られていない大谷石の魅力を伝えるつもりだ。
企画の中心となった若林さんは、学士論文で大谷地域の空き家や空き地を取り上げ、地域の石材業者などに取材を重ねた。その過程で大谷石建築の温かみに引かれ、ツアーを企画。敷地内への立ち入り交渉から当日の案内まで全て学生の手で行うことにしたという。
この日案内したのは、大谷石の塊を手彫りでくりぬいて造った「離れ」などがある「大久保石材店」や国登録有形文化財で現在は市の倉庫となっている「旧大谷公会堂」、岩山をそのまま利用して造られた旧ホテル「盤石荘」など6カ所の建築物。地上から露天掘りが行われた採石場跡地も2カ所盛り込まれた。
ツアー参加者は、滋賀県など県外も含め計12人。若林さんら学生2人が建築物や大谷石の特徴について案内すると、参加者は建築方法や採掘の仕方などについて熱心に質問していた。
小5の次男らと参加したさいたま市浦和区元町2丁目、会社員石田雅史(いしだまさし)さん(46)は「学生さんたちが、大谷資料館だけでは分からない大谷石の魅力を熱心に説明してくれた」と満足していた。
24、30日のツアーは現在も参加者を募集している。当日の集合時間は午後0時45分と3時(30日は午前10時もあり)で、集合場所はいずれも市営大谷駐車場。
(問)同研究室028・689・6191。
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