スパサンフジ つくばに温浴施設 ヒノキ林囲まれる 露天風呂に天然温泉

茨城新聞
2018年4月25日

首都圏で温浴施設を展開するスパサンフジ(東京)は25日、つくば市西大橋に新施設「つくば温泉・喜楽里別邸」をオープンする。ヒノキ林に囲まれた木造建築の施設で、リラックスできる大人向けの非日常的な空間を演出した。競合する温浴施設と差別化を図るとともに、広い商圏が特徴の同市への出店で多くの集客を見込む。

同施設は温浴施設、岩盤浴、食堂ホールの3棟で構成され、延べ床面積約2560平方メートル。以前はヒノキの雑木林で、一部を伐採せず空間の演出に効果的に活用し、「隠れ家のような雰囲気に仕上げた」(同社)。総工費は約15億円。

露天風呂は、ヒノキ林に囲まれながら天然温泉を楽しめる。採掘して湧き出したナトリウム塩化物泉を使用する。人気のあるという高濃度炭酸泉の浴槽は縦2・5メートル、横5メートルで、同社の経営施設で最も大きい。岩盤浴は6種類の天然石を使い、女性用や個室タイプなどのコーナーを設け、計45床を備える。体の曲線に合わせて設計され、負荷を軽減するベットを一部で採用した。室内中央には溶岩石を加熱し、室内を暖める「火釜(プルガマ)」を設置した。

食堂では、時季に合わせた銘柄米をかまどで炊いて提供したり、健康を意識したメニューが楽しめる。地産地消を推進しようと、使用する豚肉は行方市のブランド豚肉「美明豚」に統一した。

同社は関東1都6県で計21カ所の温浴施設を経営する。落ち着いて入浴できる大人向け施設として、小学生以上が対象の「喜楽里別邸」と中学生以上が対象の「喜楽里」、幅広い年代向けの「湯楽の里」の3ブランドを展開し、周辺地域の人口や競合施設の状況などを踏まえて出店してきた。同市への出店は10年以上前から検討され、土地を確保できたことから新店舗の建設に踏み切った。1カ月の入館目標を2万5千人とし、年間売上高は6億円を目指す。

松崎智温浴事業部長は「日頃の疲れを癒やしてもらえる、愛される施設にしたい。県内5店舗で、さらに喜んでもらえる施設造りに取り組みたい」としている。

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