「すき家」が群馬・東吾妻町にオープン 牛丼チェーン店の”郡内初進出”に行列

上毛新聞
2025年10月21日

群馬県吾妻郡で初めてとなる全国展開の牛丼チェーン店「すき家145号東吾妻店」が16日、東吾妻町原町にオープンした。地元からの期待は大きく、熱心な牛丼ファンが開店前から列をつくったほか、昼休み、夕方にはドライブスルーの客が次々と訪れた。

一番乗りの矢代颯さん(26)=高山村=は東吾妻町内の工場に勤務。午前8時に仕事を終え、そのまま来店した。「オープンを楽しみにしていた。 深夜まで営業している店ができてありがたい」と話した。同僚の内堀晋也さん(51)=東吾妻町=は「数年前から牛丼店オープンのうわさがあり、『やっと開店した』という思い」と感慨深げ。同じく近藤史人さん(42)=渋川市=は「深夜と早朝はコンビニ弁当だけだったが、食事の選択肢が広がる」と話した。3人は食事を済ませ、開店記念のオリジナルの箸を受け取った。

地元の期待は開店前から高かった。店の工事を手がけた男性は「工事中、道行く人に『いつ開店なのか』と何度も聞かれた」と振り返る。

「ここは持ち帰りもできるんですか」。東吾妻町の女性(79)は牛丼店そのものに入るのが初めてで、牛丼弁当をテイクアウトした。東吾妻町の別の女性(49)は「家事が忙しい時や遅い時間に弁当を買えるのは便利」とした。

すき家は全て直営店で運営している。積極的な店舗展開を進め、全国で2000店に迫る勢いだ。東吾妻店では限定メニューも用意する。担当者は「都市部に限らず、郊外のロードサイドにも出店している。今後も地域の『食のインフラ』としての機能を果たしたい」としている。