あの飲み物も調味料も 食品大手のミュージアム、群馬・館林市のあちこちに 試食、体験で人気
群馬県館林市に生産拠点を持つ食品大手各社が、市内に設置している「企業ミュージアム」が好評だ。企業の歴史や商品の変遷を紹介するだけでなく、試飲や試食、生産設備の見学など体験もでき、市内外から見学者が連日訪れている。「食とアートのまち」を掲げる市も「貴重な財産」と位置付け、各社と連携して活用を進めていく考えだ。
アサヒ飲料(東京都)は2019年、大新田町の群馬工場内に「カルピス みらいのミュージアム」を開設。主力商品「カルピス」の発売100周年を記念したもので、コロナ禍明けの昨年は約2万5千人が訪れた。
ソースや調味料製造のブルドックソース(同)は、昨年増強した 同町の「TATEBAYASHIクリエイションセンター」内に、見学施設「館林ファクトリー」を設置。マンガで120年の歴史を伝えるほか、スパイスの香りを体験できる施設などがある。
同市を「創業の地」と位置付ける日清製粉グループ(同)が栄町に置く「製粉ミュージアム」は、小麦を砕く新旧の「ロール機」などを展示し、小麦粉の文化を学べる。創業時から工場事務所として使われ歴史のある本館、美しい日本庭園なども見どころだ。同町にある正田醤油(同市)の「正田記念館」は創業当時からの醸造道具を展示するほか、国登録有形文化財にもなった建築が300年近い同社の歴史を伝える。