吉原殿中の実演工房開設 亀印製菓、見学スポット定着へ

茨城新聞
2017年4月21日

老舗菓子メーカーの亀印製菓(水戸市見川町、林太一社長)は今月、主力商品の一つ、「吉原殿中」の製造工程を公開する実演工房を、本社や店舗、工場がある「お菓子夢工場」敷地内に開設した。近年、製菓工場の見学を希望する団体客が増えていることから、水戸の新たな見学スポットとして定着させたい考えだ。

実演工房は、休業したレストランを工場兼見学施設に改装した。来場者は窓越しに、仕込みから出来上がりまで約1時間の製造工程を自由に見学できる。

吉原殿中は、もち米、水あめ、きな粉のみで作るシンプルな和菓子で、伝統製法により1本ずつ手作りする。工房では、炊きたてのもち米を餅のように丸めた後に1ミリほどに切り、いった「殿中種」と水あめを手早く混ぜ合わせる最初の工程から、8センチの長さに切り分け、包装するまで“職人技”の全てを披露する。

きな粉をまぶした殿中種を均一に伸ばす「より台」と呼ばれる作業台の隣には、来場者用の作業台を併設。家族連れなどに有料で作業体験してもらう計画。

脇田範一工場長は「江戸時代から伝わる伝統的なお菓子の製造風景を見てもらうことで、多くの方に和菓子に興味を持ってもらいたい」と期待する。

見学時間は午前9時~午後4時。客席は60席。団体見学や社会科見学にはコーヒーやケーキの提供も可能(要事前予約)。問い合わせは同社(電)029(305)2828

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