もうすぐバレンタインデー ミニカー付属や限定タルト、ビーガン向けも… 群馬県の小売店でチョコ商戦
14日のバレンタインデーが近づく中、群馬県内の小売店でチョコレート商戦が本格化している。自分用のご褒美としてかわいらしい包装や特別感のある商品が人気を集め、恋人や友人へのギフト需要も広がる。多様な消費者ニーズに応えようと、各社はこだわりの付属品を添えたり、チョコレート以外のユニークな商品を用意したりと趣向を凝らす。
スズラン前橋店(前橋市)は、デザイン重視や付属品を組み合わせた商品の売れ行きが好調だ。かわいらしいネコやレトロでカラフルな柄の缶入りチョコレートは、早くも品薄になるほどの人気ぶり。自分用に気に入ったデザインを購入する女性が多いという。イタリアの自動車メーカー「フィアット」とコラボレーションしたミニカー付きの商品(3000円)など、贈る相手の好みに合わせる付加価値を売りにした商品もある。
同店によると、原材料高と円安で価格は全体的に値上がりしたものの、販売への影響はない。原佳弘食品ギフト係長は「購買目的が多様化する中、多くの人が年に一度のイベントと割り切って消費を惜しまない印象」と語った。
高崎高島屋(高崎市)では14日まで、日本初上陸の4ブランドを含む過去最多の110ブランドを扱う「アムール・デュ・ショコラ」を開催している。世界トップクラスのシェフが手がける個性的なチョコレートをはじめ、フードロス削減で規格外の果物を活用した商品や乳製品を含まないビーガン(完全菜食)向け、ビスケットやナッツを加えて食感を楽しむ「お菓子系」など多様な品をそろえる。
ビストロレストラン「オオタヤ」(太田市)はバレンタイン限定で特別感のある生チョコレートのタルトを発売した。深みのある苦みの「ビター」とまろやかな甘さの「ミルク」(各800円)を用意し、店内の食事とテイクアウトで提供する。
定番のチョコレート以外でもバレンタインにちなんだ商品やサービスが活況だ。うどん製造販売の大沢屋(渋川市)は、マグカップでレンジ調理できるうどん(5食入り1350円)を扱う。ハート形のお揚げが特徴で、日々の食事に喜ばれる贈り物として推す。
「天然温泉 湯楽部(ゆらぶ)」太田店(太田市)は14、15日にチョコレートの入浴剤を入れた「チョコレートの湯」を男女の露天風呂で行う。保湿効果が高いカカオバターが含まれ、色や香りに驚く利用客も多いという。新井英隆支配人は「性別や年齢を問わず多くの人に楽しんでもらえたら」とPRする。